その日のまえに

その日のまえに

その日のまえに

久々の小説。久々の重松清。そして号泣。
電車の中だったのに泣いちゃったよ。だめだやっぱ。
この短編集を全部読んで、『その日』三部作で一番泣けたのは
きっとその前に出てきた人たちがもう一度出てきたからなんだろうな。
登場人物ってのは物語の中だけの付き合いで、
だからその先は和美の言葉を借りるなら
「みんな幸せにやってるよね、ね?」って思うことしかできなくて
でもそれがなんだかすっきりした読了感になってて。*1
でも、もう二度と他で会わないだろうと思っていた登場人物にまた会って
その後どうなったかまで全部知っちゃって、だから余計に悲しかったんだと思う。


そしてこの短編集を通して描かれていた
「死を見つめ、待ち、受け入れる」というテーマが
同じ重松清が書いた流星ワゴン (講談社文庫)のケンタ君とお父さんの
全く真逆の、受け入れられすらできなかった一瞬の死を思い出させて
なんだか余計こみあげてくるものがありました。


重松清の話の重さや切なさや、もしかしたらそらぞらしさなんて
きっとまだ僕には全然わかってなんかいないんだろうけど
だからこそいま読んでおきたいなぁと思う。
重松清の書く話は好き。本人はそこまで好きじゃないけど。笑


以下備忘録

*1:特にヒア・カムズ・ザ・サンなんか